会計期間の期末に決算(settlement of accounts)を行う。 これにより、当期の名目勘定の合計や実在勘定増減の合計を知ることができる。 つまり、当期の収益や損失、その結果の利益、財産の変化を把握できる。
通常、決算は一年ごと、あるいは短期でも四半期ごとに行うが、 ここでは練習の意味も含め、 前節で示した 1ヶ月だけの仕訳帳を元に臨時決算を行ってみる。 期末の時点で、当期の仕訳帳を、表2.5のように 勘定科目ごとにまとめたものを、フロー試算表(trial balance of flow)と呼ぶ。 もちろん、期末以外の任意の時点までのフローをまとめたものも、 フロー試算表である。 本書では、まず名目勘定を並べてから実在勘定を並べたが、 実在勘定を上にする書き方もある。
| 仕訳帳 → フロー試算表 |
複式簿記では、一部の例外を除いて、 すべての勘定科目の値が正数になるように配置するのが原則であるが、 ここでは、貸借対照表などを作る準備としてフロー試算表を作成しているので、 正の財産である資産科目は左借方に、負の財産である負債は右貸方に配置した。 したがって、現金は負数であるにも関わらず、左借方に置かれている。 なお、名目勘定については、!費用は左借方に、!収益は右貸方に置けば、 それらは自動的に正数となる。
フロー試算表の構造を表2.6に示すが、 これは単に仕訳帳をまとめたという意味だけではなく、後の章で述べる キャッシュフロー計算書(cashflow statement, CFS)の原形にもなっている重要な概念である。