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キャッシュフロー計算書で経営

近年、キャッシュフロー計算書とかキャッシュフロー経営といった言葉がよく聞かれる。 企業の一つの目的は利益を上げることであるが、利益だけにこだわっていると黒字倒産(bankruptcy with black balance)を起こすことがある。 これは利益は黒字であるが、それが受取手形や売掛金などが中心になっており、一方、支払いには手形ではなく現金を要求され、即金支払いができずに倒産に追い込まれる状態を言う。

利益は長期的視点では重要であるが、短期的視点では現金や預金のような即金性のキャッシュだけが重要となってくる。 財産全体の当期フローの議論には損益計算書を用意し、その結果を当期利益としたが、キャッシュの当期フロー、つまりキャッシュフロー(cashflow, C/F)の管理に用いるのがキャッシュフロー計算書(cashflow statement, CFS)である。 また、キャッシュフローを重視した経営をキャッシュフロー経営と呼ぶ。

貸借対照表、損益計算書には、発生主義に基づくある程度の自由度があることも、企業を評価する立場から見ると気になる点である。 具体的には、減価償却や棚卸にいくつかの方法がある点などである。 粉飾しやすい構造にもなっている。 さらに、日本の会計法は、時価会計の導入が遅れるなど、どちらかと企業に有利な構造となっており、欧米を中心とする投資家や評価者を重視する国際基準に追い付いていないとの批判も聞かれる。 こうした点からも、キャッシュという簡単にチェックできる量、その明細を示したキャッシュフロー計算書などに関心が高まっていることも見逃せない。

本章では、こうしたキャッシュ監視や経営の立場で作成されてきた従来からのキャッシュ管理関連の表についても紹介しながら、キャッシュフロー計算書について解説する。




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OKABE Yoichi 平成22年5月17日