マイクロプロセッサ
コンピュータシステム
モノリシック IC の代表である MOS-IC を例に IC の具体的構造について
述べよう。
MOS-IC では図[1.4]のように、FET ときわめて似た構造で抵抗や
キャパシタンスが作られる。
これらの素子はさらに金属の配線で接続され、最後に保護膜で覆われて
完成する。
デジタル回路のところで示した C-MOS のインバーターは、たとえば図35
のようになる。
上面図は回路図とよく対応がとれており、また断面図にはそれぞれの素子の
構造と接続のようすが見られる。
IC の作り方はトランジスターの作りかた (図13) とほとんど同じである。
フォトレジストによりいろいろなパターンを形成しそれを加工することで
作成される。
IC チップの大きさは約 1cm
程度であるから、通常一つのシリコンの
基板に同じものが同時にいくつか作られる。
したがって最後にそれらは切り離されて検査され、さらに容器内に接着され、
リード線がつけられて完成することとなる。
図1にトランジスタの総数 個程度の実際の IC の写真を示すが、こんな大きな IC でも各部を拡大してみると図35のような形の回路が入っている。 周辺部にある大きないくつかの正方形は、外部への接続のための電極であり、 IC 容器の各ピンと細いリード線で接続されることとなる。 ここに示したような巨大なICは素子数が多くパターンも複雑になり、その設計は 莫大なものとなる。 しかしいったん設計をしてしまうと、同じものを複製するのは容易である。 ちょうど書籍と同じであって、初期費用はかかるがIC一個の製造単価はきわめて 安くなる。 このため IC の設計原則として、多少素子数が多くなっても分かりやすい 構造とする、なるべく汎用性の高いものをIC化し、かつやむを得ず用途に応じ 変わる部分があってもわずかな枚数のパターンマスクで変更できるようにする、 などの工夫がとられるようになりつつある。