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減衰回路

もっとも簡単な回路は減衰回路である。これは抵抗を組み合わせるだけで 容易に実現できる。たとえば
Figure 5.1:
\begin{figure}\vspace{1in}
\end{figure}
5.1の回路で $ V_{in}$ を与えると抵抗 $ R_1$$ R_2$ には $ I=V_i/(R_1+R_2)$ の電流が流れるから $ V_o=R_1I=V_iR_
1/(R_1+R_2)$ となる。オーディオ装置の音量調節などはこの回路を可変抵抗を 用いて実現し、増幅回路と組合せて必要な音量を得るようにしている。

この回路の問題は、多段化したときの全体の減衰率が、各段の減衰率の単純な 積にならないことである。本来、減衰回路は、一段でどんな減衰率のものも 作成できるため、多段化することは比較的少ないが、後に述べるフィルタの 話とも関連するため、一応ここで議論したい。例えば、

Figure 5.2:
\begin{figure}\vspace{1in}
\end{figure}
5.2のように二段重ねると、減衰率は

$\displaystyle \frac{R_1}{R_1+R_2}\frac{R_3}{R_3+R_4}
$

とはならない。きちんとした計算をすると、初段の減衰率が次段の抵抗の影響を 受けることが理解できる。初段の減衰率が次段の抵抗の影響を 受けないようにするには、初段の減衰器の抵抗群の値に対し、次段の抵抗群の 値が大きめであるとよい。

こうした目的のためには、オペアンプを使うとよい。オペアンプは入力側の 見掛けの抵抗を可能な限り大きくし、一方、出力側が理想的な定電圧源に 見えるように設計されているからである。したがって、増幅器でありながら、 減衰回路のような受動的な回路にも多用される。具体的な使い方については 次節以降で詳しく述べる。


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Yoichi OKABE 2008-02-17