フィルター回路は基本的にはキャパシタンス(コンデンサー)やインダクタンス (コイル)を組み合わせて構成する。キャパシタンスは速く変化する電流(電流 の高周波成分)を通しやすく、その結果として両端の電圧をなるべく一定にしよ うとする。つまり速い電圧変化(電圧の高周波成分)を抑える機能を持っている。 これとは逆にインダクタンスはその中を流れる電流をなるべく保持するように働 き、速い電流変化(電流の高周波成分)を抑える。その結果として速い電圧変化 (電圧の高周波成分)を許す機能がある。
キャパシタンスに蓄えられる電荷
は端子電圧 Vに比例し
となるから、その時間微分である電流
は
となる。
ここで
としてみると
となる。したがって電流振幅
と
の比は
となる。
の大きい、すなわち高い周波数では
は
に対し大きな値となる。つまり図22のように
は大きな値が
取れるのに対し
は大きな値が取れない。インダクタンスの場合は
鎖交する磁束
が電流
に比例し
となるから、
その時間微分である電圧
は
となる。
となるので逆の性質が出てくる。
こうしたキャパシタンスやインダクタンスと抵抗を組合せると高い周波数の 変化を通し低い周波数の変化を弱める回路(HPF, high pass filter の略)を 作ることができる。図23??ではキャパシタンスが電流の高い周波数成分を 通しやすいのでこうした機能が実現される。一方??ではインダクタンスが 端子電圧の高い周波数成分を通し低い周波数成分を抑えることからこの機能を 実現している。逆に低い周波数成分の方を通したい場合には図24のような回路 (LPF, low pass filter の略) で実現することができる。
このように周波数によって減衰の異なるフィルター作用は基本的には キャパシタンス、インダクタンス、抵抗により実現することができる。これらを 複雑に組み合わせると、たとえばある周波数付近の周波数成分だけを通す (BPF、band pass filter の略) などのかなり複雑な特性を持つフィルター 回路を設計することも可能となる。
デジタルフィルタ