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: 交流理論 : 回路の微分方程式 : 同次微分方程式の一般解 (過渡解)   目次   索引

微分方程式の定常解

続いて、非同次方程式の解を求めよう。 $ x(t)$ は色々な時間変化の可能性があるが、この方にも指数関数的な形を 仮定しよう。 つまり、 $ x(t)=x\exp(st)$、と置くのである。 もっと一般の $ x(t)$ の可能性もあるが、それはフーリエ展開(Fourier series) などを利用して、この形に分解できるので、とりあえず、この形から始めよう。 そうすると、$ y(t)$ にも $ \exp(st)$ で変化する解が現われそうである。 そこで $ y(t)=y\exp(s)$ と置いてみる。 すると式1.1の非同次方程式は、簡単に、次のように 変形できる。

$\displaystyle (a_0s^n+\cdots+a_{n-1}s+a_n)y=(b_0s^m+\cdots+b_{m-1}s+a_m)x$ (1.7)

なお、両辺に共通な $ \exp(st)$ が現われるので、それで除してある。 再び $ s$ はただの数なので、左辺の多項式で両辺を除すことも許され、 直ちに、次のようか解が予想できる。

$\displaystyle y=\frac{b_0s^m+\cdots+b_{m-1}s+a_m}{a_0s^n+\cdots+a_{n-1}s+a_n}x$ (1.8)

これは、非同次方程式の特解(particular solution)と呼ばれる。 回路理論では定常解(stationary solution)と呼ぶ。 このように $ y$$ x$$ s$有理関数(rational function)を掛けることで 得られる。 有理関数とは多項式の比である。 この有利関数は、出力を入力に結び付けることから、伝達関数(transfer function)と 呼ばれる。

元の微分方程式である非同次方程式の一般解は、この定常解と同次方程式の 過渡解を加えたものになることが、簡単に示しうる。

$\displaystyle y(t)=y_1\exp(s_1t)+\cdots+y_n\exp(s_nt) +\frac{b_0s^m+\cdots+b_{m-1}s+a_m} {a_0s^n+\cdots+a_{n-1}s+a_n}x\exp(st)$ (1.9)

ここで、 $ s_1, \cdots, s_n$ は伝達関数の分母の零点(zeros)、あるいは 同じことであるが、伝達関数の極点(poles)である。

この節のポイントは、次のようにまとめられる。


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Yoichi OKABE 平成19年6月30日