FETを使った場合には,NAND回路やNOR回路しかできない。 まずNANDから見てみよう。 図 3.8に示すように,NAND回路とはNOT(AND)つまり, 出力がAND回路の出力を反転したものになる論理回路である。 回路記号の小丸も,ANDの結果を否定することを示している。
この回路はNOTの回路から容易に想像できる。 まずNANDのFETによる2入力回路を図 3.9に示す。 これらの回路では両入力が1のときのみ,下の回路が全体としてONになり, 上の回路が全体としてOFFになって,出力は0となる。 それ以外のときには,下の回路が全体としてOFF, 上の回路が全体としてONになって,出力は1となる。
FETを使ってANDを実現するには,図 3.10に示すように,
の形で構成する。
NOR回路とは図 3.11に示すように,
つまり,
出力がOR回路の出力を反転したものになる論理回路である。
2入力のNOR回路はNAND回路と同様に, 図 3.12のようにして構成できる。
これで,種々の論理回路を自由に設計するための基本回路である
NOT,NAND,NORが整ったことになる。
なお,論理式は,NOTをバーなる単項演算子で,
またAND,ORを・,+なる2項演算子を使って書くことが多いが,
本書のようにNAND,NORが多くなってくると,バーが多くなって見づらくなる。
そこで,本書では
,
,
,
,
といった関数形も併用する。