任意の入出力関係を実現する組合せ回路は, 知識と経験がないと設計できないと思われたかもしれないが, 多少回路規模が大きくてもよいのならば, かなり組織的に設計することができる。 本節と次節で,その組織的構成法について紹介する。
論理回路は一般に複数の入力と複数の出力を持ちうる。 また,その動作は入力に発生するありとあらゆる可能なビットパターンに対する, 出力パターンを示した真理値表(truth table)により完全に記述できる。
どんな真理値表からスタートしてもよいのだが,
図 4.4に示す全加算器を例にして,
を出力する論理回路を考えてみよう。
まず,(000)が入ってきたときにのみ1を出力する論理回路を考えよう。
(000)は,厳密には
のことであるが,以下このように略記する。
この論理回路の出力を
とすると,
| (4.3) |
さて,
は
のいずれかが1のときのみ
1であるから,これら四つのパターンのORで与えられる。
つまり,
| (4.5) |
まったく同様に
| (4.6) |
これら
,
を表す式へ,
式(4.4)の
を代入すれば,
複数の入力のNOT,AND,ORを組み合わせればよいことが理解できよう。
これまでに述べた作業より,ありとあらゆる論理回路は, NOTとANDとORを使うことにより実現できることが理解できよう。 また,NOT,AND,ORの配置は, 真理値表の0,1の配置に合わせて組織的に行えばよいことも理解できよう。 こうした任意の論理回路の実現法をAND-OR回路(AND-OR circuit)と言う。