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ディジタルとは

現代はまさに電子回路(electronic circuit)の時代である。 家電製品のような身の回りにあるものから, 世界にまたがる通信システムにまで, ありとあらゆるところに電子回路が使われている。

電子回路というとアナログ回路(analog circuit)とディジタル回路(digital circuit)がある。 しかし,その大部分はディジタル回路であり, 特に,マイクロプロセッサ(micro-processor)と呼ばれる, 情報を自由に処理できる回路が入っていることが多い。

最近はほとんどの電子回路が集積回路化され, 人間の目で見えるサイズをはるかに下回るようになってきた。 そのため,人々の関心が,その動作原理というよりは, その利用の方法に向くようになってきている。 つまり, 動作の第一原理がわからなくても構わないような心理状態に陥っている。 しかし,物事を本当に理解できるためには, 可能な限り内部まで立ち入る必要があろう。

幸いにして,ディジタル回路の動作原理は極めて簡単である。 せめて,この簡単なディジタル回路のしくみぐらいは理解しておきたいものである。 本書では,基礎的な論理回路から順に説き起こし, 時系列信号を処理できるシークエンス回路,コンピュータといった順に, より高次のディジタル回路のしくみについて説明する。

さて,多くの家電製品などでは,マイクロプロセッサは操作ボタンの働きを理解して, 入力を参照しながら機器に適した出力を発生するという, いわば黒子の役割を演じているが, コンピュータ(computer)の世界では情報処理そのものが目的であるため, マイクロプロセッサはまさに王様であり, それに各種の周辺装置が繋がっている。 本書では,コンピュータを最終のゴールとして, 主としてマイクロプロセッサのしくみを理解する。



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Yoichi OKABE 2008-03-29