力学の世界でよく用いられる方法の一つとして、変分法というのがある。これは
質点の軌跡
をいろいろ変化し、その軌跡で与えられるある関数
の
積分を計算する。すると、この積分の極値を与える軌跡が実際の運動の際の軌跡
となるというものである。
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自由度が一つの運動の場合、
を運動エネルギー、
を位置エネルギー
として
は次のように定義される。
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変分法を式で書くと、軌道を色々変えることを
で表し、
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変分法では、変化させるのは関数であって単純な変数ではないので、ちょっとやっ かいな仕事である。本書に興味のある人は、すでに変分法の原理を読んで、さら にその取り扱いの複雑さに困っていると思われるので、通常の変分法の原理は後 へ回すことにして、ここでは、別の方法で同じ結果を示そうと思う。時間を離散 化することにより、関数を有限変数に置き換えることにより、同じ結果を誘導し よう。
連続時間を考える代わりに、
から
を
等分する。
である。また、軌道は
において、
をとるという形で表現する。こうすることにより、変分法を
個の独立変
数
の極値問題とすることができるのである。もちろん、
は
の
線形な関数ではないので、行列的扱いはできないが、(時間)空間の離散化という
ことで、本書でまとめて述べることにした。
ここで
と近似すると、
とできる。これらを用いると経路積分は次の
ように定義でき、確かに
個の
の関数となる。
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![]() |
![]() |
||
![]() |
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ここで
とし、全体の符号反転すると、Lagrange 方程
式と呼ばれる微分方程式が得られる。
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実際に重力下の質点の
と
を代入すると
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なお、変分法の結果を使うことが本当に便利なのは、運動を極座標などで表した
場合である。単振子の軌道は
座標で表わすより
を使う方が楽で
あるが、そうすると運動方程式が立てにくい。しかし、変分法により得られた
Lagrange 方程式を用いると、簡単に運動方程式が得られる。
、
であるから、
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さて、力学では変分法そのものを使うかというと、それは極めて稀である。大部 分の問題では、変分法により導かれた Lagrange 方程式そのものを利用すること が多い。しかし、経路積分の変分法による考え方は量子力学でも利用されるなど、 この概念を知っていることは決して無駄ではない。
最後に、どの書籍にも出ている、連続系のままでの Langrange 方程式を誘導を
示しておこう。まず
の変動を計算する。
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![]() |
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