次に力の式から、これらと矛盾しないマクスウェル方程式を誘導しておこう。
電荷や電流の項についた係数は、容易に想像できるように、
MKSA単位系の力の式の
、
から得られる。
式B.21の電場の時間微分の係数は変位電流の考えから得られる。 変位電流とは電流連続の式B.16の微分形である
こうした式に矛盾しない形で、ローレンツ力(Lorentz force)の式も示しておこう。
さらにポテンシャル関連の式は次のようになる。
| (627) | |||
| (628) |
ここまでの式を見ると、
、
は独立には現れず、
、
と
と組になって現れる。
ただし、
は
と書換えられることに注意してほしい。
式B.21の電場の時間微分の係数と、
電磁誘導の式B.19の右辺の係数の積は、電磁波の速度、
つまり
になることが分かっている。
このことから後者の係数は
でなければならない。
確かにそうすると次式が成立するが、非対称系であると
が
となり、対称系であると
が
となるので、納得できよう。
また、ポテンシャルの時間の二階微分に付く係数は
であり、
ローレンツ条件の一時微分の係数は
となる。
以上の方程式を使うと、 磁荷、電流、電荷、電圧といった電磁気学の基本単位(base unit)は決定できるが、 後に分かるように、これら二つの自由度の結果、(電流 or 磁束)と(電荷 or 電圧)の二つの単位を自由に選ぶことができ、 他の二つはこれらから誘導できることになる。
例えば、電流と電圧を独立に決定することができる。
さらに、
の値は1 or cなので、
これを1と定めると、自由度は一つとなり、
例えばMKS以外に電流だけを定めればすべてが決定されることになる。
これがMKSAの第四基本単位がAになる由来である。