物質が絡む電磁気学で登場するのが、発散も回転もあるベクトル場である。 力の場ではなく、分極、磁化といった現象を表すのに使われる。 図 2.13に示すように、ある領域だけ、一定のベクトル場があり、 その外部は0となっているものを考える。 どんな形状でもよいが、一例として、(a)の円柱と(b)の球を扱ってみよう。
この一定のベクトルを
としておこう。
いずれの場合も、場のベクトルが発生する下端のほうで、正の発散があり、
消失する上端のほうで、負の発散があることは明白であろう。
しかもそれら発散は、ベクトル場が突然なくなることから、
それらの点での
は無限大となる。
端の付近を、面に平行に置かれた小さな板状の領域で覆って、
発散積分を計算してみると、
は面状デルタ関数であり、
(a)では面密度
、(b)では面密度
(
は極座標の頭頂角)となることが理解できよう。
この場は、やっかいなことに回転も存在する。
側面付近を小さな板状の領域で囲って、その上で回転積分を実行してみると、
は、
と平行な中心軸を右ネジの進む方向とするネジの回転方向を向いたベクトルであり、
かつ、面状デルタ関数であり、(a)では面密度
、
(b)では面密度
となることが理解できよう。