超伝導は巨視的量子効果によって、多数の電子を持ちながら一つの量子状態に 陥るため Bohr の量子条件のような磁束 (厳密にはフラクソイド) の 量子化現象が発生する。
一つの量子状態なので
のように記述することができる。
しかも電荷密度は中性条件から
とほぼ固定になっているので、
と記載することができる。
そこで
なる演算子をこれに施すと、
となる。
つまり
としてよい。
例えばルー
プ状の超伝導体を辿って一周すると、位相
は
矛盾してはいけないから
の変化は
の整数倍に
限られることになる。
これより
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(8.33) |
が導かれる。
なお、この式の最後の等号以後は
の替りに
を
用いることとする。
より、
である。
この電圧の時間積分を フラクソイド(fluxoid)
と呼ぼう。
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(8.34) |
これより、上式は次のように置き換えられる。
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(8.35) |
ここで、
や
は、線積分路の終点と
始点における差である。
これより
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(8.36) |
である。
言うまでもなく
である。
超伝導体中では電子二個がクーパーペアを作っているので
Wb である。
これを磁束量子(flux quantum)という。
英語を見るとフラクソイド量子であるが、日本語では磁束量子と呼んでいる。
もし、フラクソイドの概念を使うならば、前節最後の式は次のように 書くことができる。
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(8.37) |
この線積分を閉ループに対して行なえば
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(8.38) |
左辺は量子化を示している。
また、第二項はベクトルポテンシャルの線積分が、ループを鎖交する磁束
になっていることを利用している。
例えば、第二項が支配的な場合には、鎖交磁束が磁束量子の整数倍になる。
これが真の意味での磁束の量子化である。
また、第一項が支配的な場合には、Bohr の量子条件と呼ばれる力学的運動量の
量子条件が得られる。
一般にはフラクソイドの量子化となる。