今迄述べたことを利用して超伝導線路のインダクタンスを計算してみよう。
まず、平行平板線路とする。
線路終端のフラクソイドの値は上下で等しいもの (0) とする。
また入力端でも上下の各超伝導体内で一定とする。
このような条件では
の条件より、
は、上下の
各超伝導体内で
方向にのみ線形に変化し、
方向には
変化しないことが誘導できる。
また、電流もベクトルポテンシャルも線路方向
軸方向となる。
このとき、電流とベクトルポテンシャルを結び付ける式は
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(8.43) |
である。 また、フラクソイドの量子化の節で述べたように、次の式が成立する。
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(8.44) |
この式を
方向で微分すると、
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(8.45) |
もう一度微分し、
と
の式へ代入すると、
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(8.46) |
これから
の
方向の分布が、上の超伝導体中、ギャップ中、下の
超伝導体中と、得られる。
![]() |
(8.47) | ||
| 0 | (8.48) | ||
![]() |
(8.49) |
ただし、
である。
なお、上下対称性を考慮している。
つまり
に対し、
となることを
利用している。これより
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(8.50) | ||
| (8.51) | |||
![]() |
(8.52) |
ここでも、上下対称性を考慮している。
さて、超伝導が十分厚いとすると、境界条件として、
で
、および
で
と
が連続が成立し、
これらの式の
、
、
を決定することができる。
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(8.53) | ||
| (8.54) | |||
![]() |
(8.55) |
これらの結果を用いて
は、上下の
超伝導体中で、次のようになる。
| (8.56) | |||
| (8.57) |
つまり、上下左両端の
の差は、線路長を
として
| (8.58) |
となる。
一方、線路の幅を
とすると、総電流
は
| (8.59) |
これから、インダクタンス
は
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(8.60) |
となる。
つまり、通常の線路間ギャップ
が、両側の超伝導体に磁界が
ずつ浸みこんだだけ増加したのと同じ解になっている。