二つの単位系の間の単位の換算の仕方について統一的に扱おう。
定数
と
を MKSA
単位系と任意の単位系で以下のように定める。
また、{ } { }_ はそれぞれの単位系での数値を表している。
| (12.48) | |||
| (12.49) |
また、積がエネルギーになることから、次の各式が成立する。
| (12.50) | |||
| (12.51) |
各行ごとの積や商をとると、以下の関係式が得られる。
![]() |
(12.52) | ||
![]() |
(12.53) | ||
![]() |
(12.54) | ||
![]() |
(12.55) |
例えば、ガウス単位系との換算則を求めて見よう。
MKSA 単位系では
、
、
であるので、
、
である。
これに対して、ガウス単位系では
、
、
であるので、
、
である。
これらを上の各式に代入し、1 m=100 cm、1 J=
erg に留意すると、
1 A'=0.1 A'
、1 Wb=10
Wb
、
1 C=
C
、1 V=1/300 V
が得られる。
もちろん、上述の議論は、片方を MKSA 単位系に限る必要はない。
任意の二つの単位系間の換算で、同じ手法が利用できる。
すべての単位系間の換算の結果を表12.3に示す。
ただし、すべての単位が電磁単位系をかなめに構成されてきたため、
その数値を 1 になるようにする方が、表が簡潔になるので、そのようにした。
ドルの換算レートをドル/円でなく、円/ドルで表わすようなものである。
この表の数値は基本的に電磁単位系なので、
CGS 単位系であることに留意して基本単位の数値を見てみよう。
電流と磁束の積、電荷と電圧の積の値は、MKSA 単位系では
(J)、
CGS 単位系では 1 (erg) となっている。
また、電荷/(電流 時間)、磁束/(電圧 時間) の値は MKSA 単位系、静電単位系、
電磁単位系でいずれも
、ガウス単位系、
ローレンツ単位系ではいずれも 1 である。
前者はガウス単位系を基準にしているので、CGS 単位系の 1/光速値 である。
このことさえ知っていれば、電流の換算値というごく少い知識から、
すべての基本単位の換算値を誘導できる。
実は、どんな単位系でも、力学的な長さ、質量、時間の単位以外に、
電気的な単位を最低一つ導入することにより、
すべての電磁気学の単位を決めることができるのである (厳密には
も必要である)。
MKSA 単位系の A とは、MKS 単位系に電流単位 A (それと 1 の値を持つ
) を付け加えることにより、
すべての電磁気学の単位系を構成できることを示している。
練習として、光速、プランク定数 (厳密には
)、重力定数
(厳密には 8
)、
、
、
、
をすべて 1 とする自然単位系(natural units)について作業をしてみよう。
この単位の場合、長さ、質量、時間の単位が MKS 単位系とも CGS
単位系ともすべて異なる。
この単位の長さ、質量、時間の単位を m
、kg
、
s
としよう。
すると以下の関係が成立する。
| (12.56) | |||
| (12.57) | |||
| (12.58) |
この結果、力学系単位に関して、次の換算則が得られる。
| (12.59) | |||
| (12.60) | |||
| (12.61) |
電磁気学の単位については、
、
、
、に加え、光速値までもが 1 なので、
まで 1 になることになる。
これ以後の換算については、読者の課題としたい。