基本単位を組み合わせて作成される組み立て単位(derived unit)については、 もう少し多くの式を必要とする。 まず、物質が絡む場合には、次のように見える源と物質内の源とを 分離する必要がある。
これらを用いると、式12.18と式12.21は
次にようになる。
磁化(magnetization) M については、コメントが必要である。
現在は電流が磁場を作るという E-B
対応という体系が主流になっているが、かっては磁荷が磁場を作るという
E-H 対応という体系が主流であった。
このため、物質の作る磁場の源も磁荷に立脚した磁気分極(magnetic polarization)
P
と呼ばれるものが使われた。
現在の磁化は H に近い概念であるが (厳密には
H の単位)、古い CGS 系の単位はすべて、B
に近い概念である (厳密には
B の単位)。
MKSA 単位系でも古い書籍では、こうなっている。
同じ磁場源に二つの概念があるのである。
P
=
M
なので、式12.64と式12.66は
次のようになる。
以上で、組み立て単位は構成できるようになったが、
一言補足を述べておきたい。
それは電流である。
本書では、ポテンシャルの方程式の右辺に、
電流と電荷が正に同じような形で入るように工夫したが、
対称系であるガウス単位系とそれを基礎にしたヘビサイド単位系では、
電流の定義が若干異なっている。
電流連続の式12.16に
が入らないように定義されているのである。
この定義は、電磁単位系や静電単位系との相性をよくするが、この代償として、
電流の入ったいくつかの方程式の式の対称性が崩れることとなる。
一例として、ベクトルポテンシャルの式を示しておこう。
ただし、ここの J は、前出の
に対応する J' ではなく、
に対応するものである。