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初級編 (平地歩き)

平地を歩くにもコツがある。 年配の人と若者の歩き方のもっとも大きな差は、重心の移動の仕方である。 一般に年配の人や重い靴の場合は、後足に重心が残る傾向にある。 つまり、次の一歩を出してから、後足から前足へ重心移動する。 これを後足荷重と呼ぼう。 これに対し、多くの若者は、足を出すときにすでに重心移動が始まり、前足が接地するのとほぼ同時に重心移動が完了する。 それから、後足を延して前進力を得、そのまま後足を振子のように前へ振り込んで行く。 これを前足荷重と呼ぼう。

後足荷重法だと、前進力は、前に出した足へ重心を寄せるときに発生するから、前後にY字に開いた足を閉じる筋肉が使われる。 これに対し、前足荷重法では、前進力には後足を伸ばす筋肉が使われる。 その後は、後足を振子のように、重力を利用して前に振り出すので、足を閉じたり開けたりする筋肉は比較的使わない。

一般に前足荷重法の方が重心移動が連続的なため、速度が速くなる。 ここで推薦するのはこの前足荷重法による歩き方である。 高齢者や重い靴の場合には、とかく後足荷重になりやすいが、山では前足荷重にしてかつ余り速度を上げない、つまり後足荷重における速度ぐらいで歩く方のが疲労が少い。 何故、年配になったり重い靴の場合には後足荷重になるのかはよく分らない。 一般に動物は最適な筋肉の使い方をするとは限らず、筋肉を可能な限り遅いタイミングで使おうとする傾向があるためかも知れない。

前足荷重を修得するには、まず普通に立って、姿勢をそのままにして徐々に体を前に倒していく。するとある程度前に倒れたところで耐えられなくなり、片足が一歩前に出る。このような足の出し方を続けていくと前足荷重の歩行になる。

なお、これら二つの歩き方に明白な境がある訳ではなく、通常の歩き方も二つの極端が混ざっているが、少しでも前足荷重になるような歩き方を心掛けて欲しい。


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OKABE Yoichi 平成22年10月9日