偏光状態を記述するにはいつも、二つの状態の組、つまり、基底状態を
必要とし、どんな状態も、この二つの状態をとる確率振幅をもって
表現することができる。
しかし、この基底状態の選び方には、かなりの任意性があり、例えば
、
、
と、幾通りも選ぶことができた。
一般に
状態系でも、事情は同じであり、直交性と完備性を
満たしさえすれば、基底状態の組の選択の仕方には、かなりの自由度がある。
実は、まったく自由に、基底状態の組を構成することができるのである。
その方法を、以下で示してみよう。
まず、勝手な状態
を考える。
といっても、何も基盤がないのは考えづらいので、
を基底として考え、
が勝手に
与えられたと考える。
が正規化されていれば、これを、これから作り出す
基底状態の第一の状態
とする。
正規化されていなければ、正規化を行う。
| (2.24) |
さて次に、また別の勝手な状態
を考える。
のうちで
の成分を持つ要素があれば、
それを取り去り
とする。
| (2.25) |
これを次のように正規化する。
| (2.26) |
容易にわかるように、
となるから、
は
第二の基底状態とすることができる。
がたまたま 0
となってしまうときは、もう一度、別の勝手な状態を
として、
を定める。
第三の基底状態は、同様にして、さらに別の勝手な状態
から作り出すことができる。
| (2.27) |
| (2.28) |
この
も、
と
の双方に直交し、かつ
正規化されているので、第三の基底状態としての資格を有している。
このようにして次々と、
個の基底状態を作り出すことができる。
ここに述べた基底状態の作り方は、シュミットの直交化法(Schmidt orthogonization method)と呼ばれ、
実は、
次元ベクトル空間で正規直交する
個の単位ベクトルを
生成する方法と、まったく同じである。
例えば
と
の基底状態ができているとき、
から
を作り出す過程は、
図2.10に示すようになっている。
ただ、これは、あくまでも模式図であり、本当は、
次元複素数空間での
作業となり、図示は困難となる。
問題2..20
とし、
が次のように
与えられているとき、これを利用して、基底状態の組を作り出せ。
複素共役を、忘れないよう注意せよ。
| (a) |
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| (b) |
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| (c) |
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答え
| (a) |
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| (b) |
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| (c) |
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