前章では、二状態系の運動方程式について学んだが、もっと状態数が 多くなった、多状態系の例を学ぼう。 本章では、一次元格子上を動く、一個の粒子の運動を調べてみよう。 状態数が多くなっても、運動方程式の形などは、ハミルトニアンの次元が 増えるだけである。 基本的な考え方は、ほとんど変わらない。 しかし多次元の行列を扱うため、実際の計算法、例えば固有値問題の解き 方などは、工夫が必要となってくる。
また、連続的な空間は、格子間隔を無限に小さくし、状態数を無限に多くした 極限として考えられる。 そこで、本章で述べた結果は、直ちに、連続的な空間を運動する粒子の 運動方程式と結びつく、重要な概念であると言える。