もう一つのうまいエッジング、かつ実用的なエッジング法がフラットバーンで 斜めにエッジングする手法である。 不思議なことに、こうすると進行方向の 撃力成分をなくすことができるのである。 図7.2を見てみよう。
撃力は板に垂直でなければならないが、うまくすれば
面に
入るようにできるのである。
図には板垂直な面と
面が描かれている。
この二つの面は必ず交線を持つが、この交線の方向に撃力が来るように
操作するのである。
この方向の撃力は、明かに
成分を持たない。
しかし、残念なことに、
成分は残ってしまう。
これは
成分は、体を左右にいずれかに加速することになる。
しかし、この加速の影響はジャンプを左右に繰り返すことで消すことができる。
右傾斜エッジングと左傾斜エッジングを交互に繰り返すことにより、平均として
左右方向の加速をキャンセルすることができるからである。
これが、言わゆるジャンプターン(jump turn)なのである。
このような左右ジャンプを行なうには交線は必ず進行方向に
内向きになっていることに注意して欲しい。
図7.3に、このように制御した場合の、板からの撃力と体の 重心の軌跡を示すが、進行方向内向き (右向き) エッジングで右向きに 弾き出された重心は、次に内向き (左向き) エッジングで左に弾かれ、うまく リズムがとれることがわかる。 この様子は、ちょうどパチンコのたまが釘に当たって落ちていく様子に 似ている。 これが、正しい撃力の掛け方になっている。
一方、この状況を横から観察すると、重心の軌跡は、階段バーンを直線的に 下降しているときと同じになっている。 これが、斜面のエッジングでも、前のめりにならない原理なのである。 もっとも、このエッジングの原理が頭で分かっても、体で理解するには経験の 蓄積しかないので、緩い斜面から、徐々に意識していって欲しい。
一方、この状況を鉛直真上の方向から観察すると、重心の軌跡は、完全な直線の
ジグザグになっている。
つまり
方向には一定、
方向には一定のジグザグ、
方向には
放物線の繰り返しの構造になっている。
先述のように、実はこれが斜面を安定に下るあらゆるスキーやスノーボードの 基本になっているのである。 実際のターンはもっと滑らかなものである。 しかし、ここに示したものを基本とし、撃力の継続時間を長目にし、点と点の 間も板を地面から離さないようにしたものが、パラレルターン(parallel turn)などに 発展していくのである。 ありとあらゆるスキーやスノーボードのターンは、こうした、撃力による 速度制御により、安定に降下できるのである。