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エッジング

カーブをするには板の片側のエッジ(edge)だけで雪面にのる エッジング(edging)の技術が必要となる。 しかも、スキーの場合には左右に均等荷重した状態で、 かつ両スキーとも、ほぼ同じ角度だけ、エッジングしなければならない。 これが、初心者にとっては難々わからない技術なのである。

初心者に右エッジを立てろというと、まず踝を折って対応しようとする。 しかしスキー靴がそうした運動を阻害するので、うまくいかない。 次に初心者がよく誤るのは、足と膝を固定したまま、 腰を横に折ってスキー靴全体を右に倒すように努力する。 そうすると、重心が右へ移動してしまい、右へ転倒してしまう。

図 1.1: スキーでは膝を回すことでエッジングする
\includegraphics[scale=0.75]{fig/lesson.ski-edge.eps}

右エッジを立てる正しい姿勢を理解するには、スキーを脱いで、 机に軽く腰をかけるというか角に尻を押し付ける。 足をナチュラルスタンスの間隔にとり、上半身を固定し、 かつ足先を前向きにしたまま両膝を右に回していく。 すると自然に両足の右のエッジが立ってくる。 これが正しいエッジングの仕方である。 この練習を十分してから、スキーを履いて図1.1のように エッジ練習をする。 この運動を、膝を回すとか、膝を入れとかいう。

この動作を、右だけでなく、左にも、事前に何回かやっておくと 極めてスムースにエッジングができるようになる。 いきなりスキー場に出てしまった場合には、まずスキーを履き、腰骨の位置に、 水平にストックを当てて、それが動かないよう意識しながら、 かつ重心の位置が移動しないように意識して膝を回す練習をするのがよい。

机での動作を確認してみると、実は膝を回すとき、踝の関節が僅かに 回転することがわかる。 スキー靴は、膝の折れ曲りには抵抗するが、脛の軸に沿った回転には 強い抵抗を示さないので、膝を回すのが可能となるのである。

実は、エッジを立てるという感覚よりも、直滑降の場合のように、 足裏の荷重点を意識する方がよい。 均等荷重のまま、両足裏の右側に荷重がかかるようにする。 このときにも前後という意味では、中央荷重になるようにする。 つまり、右側寄りではあっても、爪先にも踵にも均等に 荷重がかかっていることを意識し続ける。 TOK 氏的に言うと、左右の足についた右側の計四つののキャスターに 同じ力がかかるようにする。

図 1.2: スノーボードでは爪先エッジングは膝の角度、 踵エッジングは腰の角度を変える
\includegraphics[scale=0.75]{fig/lesson.board-edge.eps}

スノーボードの場合には、若干異なる。 平地にスノーボードを履いて立ち、爪先の方のエッジを立ててみよう。 重心は当然、エッジの真上にこなければならないので、スノーボード板の幅の 半分の分の重心移動が起るのである。 この際、主として膝を曲げて重心を移動する。 また、中央荷重を意識し、また上半身の角度は余り 動かさないようにすべきである。 この様子を図1.2に示す。

踵の方のエッジを立てる場合にも、逆向きに重心を幅半分移動する。 この際、主として腰を曲げて重心を移動する。 スキーに慣れた人がスノーボードに入るときには、この後向きの重心移動の際、 膝で処理しようとして、エッジがかからなくなるので注意。


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Yoichi OKABE 平成19年6月30日