next up previous contents index
: 本章のまとめ : 板の回旋とターンの制御 : ロングターン   目次   索引

荷重について

さて、ドリフト回旋を行うにはテール寄りの荷重をせよ、鋤き込み 回旋をするのならばトップ寄りの荷重をせよ、カービング回旋では中央に大きく 荷重せよと、荷重という言葉が気楽に使われる。 実際、本書でも、スキーを回すには前に荷重すべきか、後に荷重すべきかも 適材適所というか著者の都合で書かれているような気がするかも知れない。

そこで、本節では荷重の仕方をきちんとまとめておこう。 まず直滑降や斜滑降からターンを開始するときでもよいし、ターンの 切り替わりの際でもよいが、板を平踏みしている状況での回旋開始について 述べる。 まずゆっくりとしたロングターンでは、板を斜めに置き換えない限り、 ドリフトターンは起きえない。 板の方向をそのままにしてターンを開始するには、板を傾けるしかない。 板を傾けるとトップベンド前圧によるターンが発生する。 したがって、この際は、前圧を上げるような重心を前にする動作が 効果的となる。

回転が始まると、エッジングの程度により、浅ければドリフトターンが始まり、 深ければカービングターンが始まり、中間では、両方の混ざったターンが 始まる。 ドリフトターンでは、重心をやや後にする方が、大きな回旋を誘導する。 しかし、このタイプのターンはやや古い形式であり、現在は推奨されていない。 最大の理由は、後傾となり、次の運動に結び付きづらいこと、速度を殺すこと、 雪面の状況に大きく依存し、例えばアイスバーンなどで処理が 困難になることなどである。 カービングターンでは、重心をやや前にする方が、トップベンドが前圧を 受けるために板が大きくしなり、十分短い回転半径を実現することができる。

この際、前圧が少いと、しなりが少なくなるため、回転半径が大きくなり、 それを補うため、無意識にドリフトターンを混ぜることになる。 したがって、純粋なカービングターンを目指す場合には、常に 前圧をかけるようにし、特にターン時は、十分深いエッジングと強い 前圧をかけることが必要不可欠となる。 要するに「えぐる」ような動作をするのが効果的である。

ショートターンでも、基本は同じであるが、これに、ねじり回旋の要素が 加味される。 相変わらず、前圧は高い方が有効であるが、ターン開始の際は、鋤き込み 回旋よりは、ねじり回旋を利用することとなる。


next up previous contents index
: 本章のまとめ : 板の回旋とターンの制御 : ロングターン   目次   索引
Yoichi OKABE 平成19年6月30日